2013年9月10日

ワークを旋盤からフェースプレートごと外して、底の穴に入れる栓を作ります。径は正確に測ってきつめに入るよう微調整します。

次にボール盤で中心の部分に穴をあけます。穴が貫通すると、セグメントはバラバラになりますが、ホースバンドで締め付けてあったので、崩れることはありませんでした。

旋盤でワークを丸くします。そしてパソコンで描いた24分割のシートをワークの上にスプレーのりで貼り付けます。中心はワークの中心の穴に合わせます。

バンドソーカットの寄木

別に作ってあったウェンジの薄板を挿入して仮組立してみました。問題ないので、接着剤を塗って接着します。24分割ですので、オープンタイムの長いタイトボンドエクステンドを使いました。素早く作業をすれば一気に接着できます。

樽型の寄木は長い木を台形に正確にカットして円形に接着します。木が長いのでぴったり接着するのが大変で、もちろん正確な角度で切り出すのも難しい。接着も木が長いので一発で円形に出来ません。下の写真の様に、何回かに分けて接着をしていきます。普通の一層が薄い寄木より難易度が上がります。

外側の形を決めた後内側を挽いていきます。淵の部分はスピンドルガウジ、中間部分と底は、底用のボウルガウジを使いました。このあたりのターニングは寄木であろうとなかろうと同じです。寄木の場合はカット、接着が問題で出来てしまえば、寄木も無垢の木も同じです。従って講習会などで寄木のワークを削るところを見せていますが、あまり意味がありません。寄木の講習会では、木をいかに精度よく切るか、そのための治具の作り方、サンダーでの修正方法、接着の方法を教えるのが本筋になります。普通の木でこのボウルが挽ければ、寄木でも問題なく出来るはずです。

接着剤を塗って線をハンマーで叩き込みます。接着剤は早く固まるタイトボンドオリジナルを使いました。数時間放置してから作業した方がよいでしょう。出来れば1日放置してください。ワークを旋盤に戻して栓の部分をつかみしろに出来るよう削ります。

完成

出来あがってみると縦の線だけでは少しさびしい。ハードメープルの板に黒い木を挟んだ方がもっと良かったと思います。バンドソーを使ってこの様な寄木が出来ることが分かりました。寄木用の治具なども作らなくて良いので、簡単に出来ると言えるでしょう。またバンドソーで切った切断面は荒いので、上手く接着できるか心配でしたが、それは問題ないことが分かりました。

底を仕上げてサンドペーパーをかければ完了です。

隙間が出来ているところがあったので、瞬間接着剤を使って修正しました。

1日放置して接着剤が乾燥してから、フェースプレートをボウルの上側に取り付けました。旋盤に取り付けて丸くした後、底の穴に蓋をします。フォスナービットで今の穴より少し大きい穴をあけます。

バンドソーで線に合わせてカットしていきます。出来るだけ真っ直ぐに切るよう努力をします。カットが終わるとバラバラになったあと順番が分かるよう番号を打って行きます。

AAWのジャーナルにこの寄木をバンドソーを使って簡単にやる方法が紹介されていました。これをやってみることにしました。

製作開始

ハードメイプルの板を4枚重ねにして接着、バンドソーで4隅をカットしました。旋盤に乗せる前の準備作業です。