2014年11月5日

組み立て

もう一度組立図を出しますが、まずお尻のCap Nutを真鍮のパイプの中に圧入します(左下写真)。小生はベンチバイスを使っています。旋盤の上で芯押し台で押しても良いのですが、金具に傷を付けないよう、クッションを入れます。ベンチバイスの場合は木なので、そのまま押します。Bolster Nutは右下の写真の通り圧入しています。Center Bandは瞬間接着剤であらかじめ接着しておきます。最後にブレードとキャップをねじ込んで完成です。

ペーパーナイフの製作

ペンマンドレルでターニング

下の写真のような旋盤の主軸に挿入するペンマンドレルを使って挽いていきます。両側のブッシュの径と同じ径に両端は挽きます。それ以外は自由です。600番までサンドペーパーをかけて完了です。

テックさんのウッドターニングでは、ペンとかぺーパーナイフなどの作品はあまりやってきませんでした。理由はウッドターニングを満喫できないからです。ボウルとかお皿を挽くのに比べると、非常に簡単でバイトの使い方も適当でOKです。一方サラダボウルなどを挽こうとすると、刃物の使い方を間違えると大きなキャッチングが起こり、上手に削らないと怪我にもつながります。ペンなどは直径が小さいので、まず怪我をすることは考えられません。初心者向きの作品づくりです。しかしペンなどこの種のプロジェクトは真鍮のパイプを、穴をあけたワークの中に挿入してターニングします。ターニングとは別のところのやり方を理解しておく必要があります。それではテックさんがやっている方法をご紹介しましょう。

完成

真鍮のパイプに瞬間接着剤を塗って、ワークに挿入しますが、指に接着剤が付かないよう木のテーパー棒を作ってパイプを挿入します。

キット

ぺーパーナイフのキットは、下の写真の物です。友人に頼まれた6本をクラフトサプライに注文しました。これを作るには専用のブッシュが必要になります。ドリルは標準の7mmなので手持ちのコルトを使います。木屑をきれいに排出して真っ直ぐな穴があきます。

瞬間接着剤を塗り終えたら、600番のサンドペーパーで表面を平らにします。瞬間接着剤の塗面を完全に平らにしますが、全部落としてしまってはいけません。瞬間接着剤は3回ぐらい塗れば、すべて削られることはありません。次はバフです。旋盤から外してバフホイールのところで仕上げることもできますが、テックさんは、PLASTI-POLISHを使っています。これもクラフトサプライで買ったものです。これを布につけて旋盤を回し磨きます。ピカピカの光沢が現れます。これで塗装は完了です。

瞬間接着剤仕上げ

仕上げは瞬間接着剤の薄い膜を作る仕上げ方法です。現在ではペンターニングの主流になっていると言っても良いでしょう。まずキットのビニール袋を左手人差し指にはめます。旋盤を500RPMぐらいで回して、瞬間接着剤を上から垂らし、下側で指で左右に均等に広げます。均一に塗られるよう、左手人差し指を動かします。瞬間接着剤ですが、瞬間には固まらないので少し待って、硬くなっているのを確認してから同じ作業を繰り返します。右下の写真ではキッチンペーパーを使っていますが、瞬間接着剤を吸ってしまうので、無駄になります。ビニールの袋を使うのが経済的です。

バレルトリマ

真鍮のパイプに対してワークの端面を直角、平らにするためバレルトリマでワークの端面を削ります。ワークの方が真鍮のパイプより数mm長くしているので、、真鍮のパイプにバレルトリマが当たると削るのをやめます。

7mmの穴あけ

穴あけは旋盤の上でやります。長爪のチャックにワークを取り付けそのままドリルで穴をあけます。ワークの断面は正方形でないとチャックでくわえにくいので、バンドソーなどで事前にカットしておきます。ワークの中に7mmの真鍮パイプを挿入してその軸を中心にターニングをしますので、丸くしてから穴を開けるのではなく、四角の状態で穴をあけます。挿入する真鍮のパイプは240番のサンドペーパーで、接着剤が付きやすいようこすります。