小型木工旋盤選び

廉価版

国内で購入できる木工旋盤は上記の5機種です。これらの5機種以外にも売られていますが、非常に使いにくいものがあるので除外しています。上記の5機種以外を購入しようとしている場合は、考え直すことをお勧めします。ツールレストはカムロック式でワークに応じて自由に位置を調整できないといけないのですが、国内で売られているものでは、スパナが必要なものがあります。詳細な理由など知りたい場合は、メールあるいは掲示板で質問してください。

価格が一番安い機種はP-ToolsのPWL-450VDの54,000円です。以前は3.5万円ぐらいの機種がありましたが、現在は売られていません。KERVのKC-10は直径25cmまでしか挽けないのに、価格はP-Toolsより1万円高くなっています。またバリアブルスピードでもありません。従って予算のない方には、このPWL-450VDをお勧めします。

仕様一覧表

PEAWOOD PWL-450VD

JET JWL-1221VS

お勧め品

以前はウッドターニング上手さんがデルタの46-460を売っていましたが、現在はサイトの価格表から値段が消えています。販売を打ち切られたようです。これがまだ売られているなら、十分にお勧め品になりますが、買えないのでは話になりません。

予算のある方にはJETのJWL-1221VSをお勧めします。KERVのKC-14DOは35cmまで挽けますが、重量が39sしかなく振動など心配になります。またセンター間の芯ずれの問題もあります。一方JETの方は重量もあり、センター間が合っているというネットでの情報もあり、精度も出ていると思われます。最低回転数も60RPMまで下げられるので、芯の出ていない直径30cm近くまでのワークを問題なく挽くことができるでしょう。バリアブルスピードの可変範囲が広いので、通常は220−3600RPMのところにベルトをかけておけば、バルトの架け替えは不要でしょう。

VicmarcのVL150SMは非常に良いものですが、33万円は高すぎます。これだけ出すなら、中型〜大型の旋盤が買えるようになります。主軸がM30x3.5なのでM30のVL300などを持っている人には、チャックをそのまま使えるので便利ですが、スピンドルアダプターを付ければ問題は簡単に解決するので、やはりVL150SMはお金が余っている人以外には、お勧めできません。

木工旋盤のご本家アメリカでは、ミニ旋盤が初心者用に売られていました。直径は8〜10インチ(20〜25cm)でモーターは、1/2馬力、3段〜5段ベルト架け替え式変速でした。しかしこの性能、仕様に今一つ満足できない人が多かったので、ミニからミディ旋盤が主流になり現在に至っています。ミディの仕様は、直径12インチ(30cm)まで挽けること、モーターは1馬力、3段ベルト架け替えだが、バリアブルスピードになったことなどがあげられます。これで挽いている最中に回転が止まったりすることなく、30cm近くの大きいものが挽けるようになりました。

今回は日本国内で購入できる小型の旋盤についてまとめてみました。選択肢は狭いのですが、お勧めの機種はあります。