まず何を揃えるか?
6本セットを買わない場合は、何を揃えればよいか?それは下記の4本になります。スクレーパーは、初心者には不要ですので上手くなってから必要なら買ってください。スクレーパー中心で挽いていると上達しません。
1、13mmスピンドルガウジ
これは一番よく使う刃物です。名前の通りスピンドルワークに使いますが、ボウルの淵なども挽きますので出番の多い刃物になります。色々やっていく内に太さの違うものも欲しくなりますが、最初は13mmを買ってください。
2、13mmボウルガウジ
溝の深いガウジで名前の通りボウルなどを挽く刃物です。溝が深いので刃の厚みが薄くなり、一度に大量の木をすくうことができます。最初の4本にはラフィングガウジが含まれていませんが、ボウルガウジで代用ができます。
3、19mmスキューチゼル
初心者は使いたがらない刃物ですが、必ず買ってください。下の写真では上が19mm下が13mmです。19mmが短いのは使い込んだためです。
4、パーティングツール
これはスピンドルワークで使う厚みの分厚いものと、切り離し用の薄いものがあります。どちらでも良いので1本買ってください。鉄鋼用のバンドソーのブレード(厚み1.6mm前後)の廃棄品があれば、自作することも出来ます。
最初の1本を買う場合は、柄を自作できないので、アルミ製のハンドルを1本買えば良いでしょう。シャフトを差し替えて使うことができます。長く使っているとシャフトが短くなるので、木の柄が付いているとシャープニングの治具に通すことができなくなります。そのときはシャフトだけ治具に取り付けますが、このように脱着できるハンドルが1本あると短くなったガウジも研ぐことができます。
廉価版
下記の4本はすべてオフコーポレーションで売っているものです。3と4は廉価版ではなくて普及品になります。4本で16,632円になります。
1、HSS13mm スピンドルガウジ 2,592円
2、HSS13mm ボウルガウジ 4,104円
3、Robrt Sorby スキューチゼル 6,480円
4、Robrt Sorbyパーティングツール 3,456円
木工旋盤でワークを挽いていくには、当然ですが刃物(バイト)が必要になります。木工旋盤、刃物、チャック、グラインダーなどを同時期に購入する必要があるので、格安の6本セットなどというものに手を出す方が多いかもしれません。しかしそれは上手な人でも挽きにくい、研ぎにくいものになります。出来れば長く使える良いものを買っていただきたいのですが、予算的に許されないかもしれません。ここでは比較的買いやすい廉価版、普及品、それにテックさんお勧めの高級品を紹介したいと思います。
普及品
3と4は上記の廉価版と同じになります。オフさんで全部揃えれば26,028円になります。オフさんでは、Robrt Sorbyになりますが、ウッドターニング上手さんだとHamletの物を購入することができます。P-Toolsではヘンリーテイラーを購入できます。
1、Robrt Sorby 12mmスピンドルガウジ 6,156円
2、Robrt Sorby 13mm ボウルガウジ 9,936円
高級品
小生はアメリカのThompson Lathe Toolsが販売しているシャフトだけの刃物を中心に買っています。今までバイトに使われている鉄について説明しませんでしたが、ウッドターニングで使われている刃物の鉄は、HSS(High
Speed Steel、高速度鋼)が使われています。合金なので色々なものがありますが、標準はM2スチールになります。これより耐摩耗性の高い長切れする鋼材を使っていると、バイトの値段は高くなります。ThompsonはV10という粉末冶金で作られた鋼材を使っており、M2に比べて明らかに長切れします。一度研ぐとM2の何倍か長切れするので、頻繁に研ぐ必要がありません。研ぐのが少ないので、値段が高くても長持ちでもあります。しかしThompsonの場合は柄が付いていないので、普及品と同じ価格帯で買えます。柄はウッドターニングで自作できますので、出費は抑えることができます。アメリカから買いますので、柄が付いていないのも送料が安くなり好都合です。