2017年1月3日

完成

頭とボディの置き方で見え方が変わります。

クリスチャン・ヴェデルの鳥のオブジェ

頭部はまな板チャックを緩く締め付け、旋盤をゆっくり回しながらレンチを押し付けると芯が出ます。下の写真ではくちばしの先を仕上げてしまっていますが、この方法でくちばしの先端を仕上げます。

頭部の製作

本体の角材を準備します。目の位置を決めて両面の同じ位置に穴をあけます。目の丸棒をカットして接着剤を入れてハンマーで叩きこみます。目は穴の深さより出っ張るよう高くしてください。

ドライブセンターは直径の小さいドライブセンターが必要になります。旋盤についてくる標準の物でもドライブセンター側を1cmほど削らなければ使えるでしょう。小さいドライブセンターは、ウッドターニングを長くやる場合は、あった方が良いのでこの際買ってください。スピンドルワークの典型なので、スキューで削っていきます。スキューが下手な人は、これもこの際練習してください。上級者でスキューが下手な人は居ません。丸棒の仕上げサイズは15mmにしましたが、手持ちのドリルのサイズに仕上げてください。

目の製作

黒目と白目を作るには黒は黒檀、白はハードメープルを使いました。まずハードメープルをチャックでくわえて穴をあけます。

デンマークのデザイナーであるクリスチャン・ヴェデルが1959年に発表した鳥のオブジェを作ってみました。ボディを上下反対にしたり、ネックの角度を変える事により鳥たちの色々な表情を生み出します。使用した材はコクタン、ハードメイプル、パドックの3種類です。目の作り方がポイントです。

体の製作

ワークをチャックでつかんで形を作っていきます。頭部が乗る浅い穴を掘ります。両端に穴は掘る必要があります。片側は簡単に仕上げることが出来ます。写真の通りです。反対側はまな板チャックでつかんで挽きます。芯を出すために芯押し台で押し、そしてチャックを強く締め付けます。まな板が入っているので、ワークに傷がつきません。頭が入る浅い穴を挽いたらサンドペーパーをかけて完了です。

サンドペーパーで仕上げてスキューで切り離します。

バンドソーで4等分にカットします。カットした4本の棒を旋盤で丸く挽いていきます。コンパスで円を描いて、白目と黒目の比率を決めます。決まったら中心をセンター間で支えて挽いていきます。

あけた穴の直径と同じになるよう黒檀を丸くします。最後はサンドペーパーで太さを調整して先に準備したハードメープルの穴にぴったり入るように仕上げます。細くなりすぎると隙間が出来るので、慎重に作業を進めます。

旋盤に取り付けて挽いていきます。目の位置が良いところに来るよう頭を丸くします。

穴の径にぴったりの丸棒が出来たら、接着剤を塗って接着します。ハードメープルの方の穴は貫通させていると丸棒を挿入しやすくなります。空気が逃げる小さな穴でも良いので貫通させておきます。

接着剤が乾くまで30分ほど待ってから端面を平らにします。バンドソーでカットする時に直角を出すためです。