2019年10月23日
右の写真のような木製蝶番のボックスを作ってみたいと思います。木の板に3mm程度の長い穴をまっすぐにあけることは、不可能に近い作業です。これを解決したのが市販品では、Incra
Hinge Crafterというジグです。この治具を使えば長いまっすぐな穴をあけることが出来ますが、この治具を使わず、簡単に作る方法を試してみます。
穴をあけるのではなく3mmのステンレス線が入る溝をテーブルソーで切ります。
最終組み立て
蝶番の部分が出来たら、箱を組んでいきます。
あられ組治具でカット
蝶番の凹凸はあられ組治具でカットしました。この状態ではステンレス線が通る穴は深いので2枚の板に通すことはできません。サンダー、カンナなどで削って穴の位置を調整します。少しずつやってステンレス線が通る位置にします。削りすぎると板の隙間が大きくなります。また板が回転できる様角を丸くします。
完成
溝にステンレス線を入れた状態で、溝の幅と同じ薄板をテーブルソーで切って、木工ボンドを塗って挿入します。木工ボンドではステンレス線は接着出来ないので、木工ボンドが固まった後、プライヤーで引っ張ると抜くことが出来ます。
切込み深さの検討
テーブルソーでステンレス線が入る溝を切りますが、その深さをどれぐらいにするかです。検討結果は下の図の通りになります。例えば10mmの板厚の場合は、
0.5x10mm+3mm+1.5mm=9.5mmの深さの溝を切ることになります。
ステンレスの丸棒は、1mの長さの物がホームセンターで数百円で売られています。テーブルソーで溝を切っていきますが、鋸刃が3mmより薄いので少しずらせて2回切ります。フェンスをずらせて切るのは、調整が大変なので紙をワークとフェンスの間に挟んで切ると上手くゆきます。