2015年1月4日

電気ドリルの選択

電気ドリルは手持ちがあれば出来るだけそれを使えば良いのですが、新しく買う場合は下記の様な仕様のドリルを買って下さい。

1、充電式のドリルはこの用途には合わないので買わないこと。回転数の調整がトライアックなどで出来ません。また流線型のため台に固定するのが難しくなります。
2、回転数は3000RPM以上の物が良い。1,500RPM程度では十分な回転速度を得ることが出来ません。
3、チャックは6.5mm、10mm、13mmまでの3種類がありますが、大きい方が良いが値段は高くなり、モーターの馬力も上がります。旋盤用には10mm以上の物を買って下さい。6.5mmの物は安いが、旋盤用には役不足です。
4、回転数の調整はトライアックがあれば、ブラシモーターの場合は自由に出来ます。

電気ドリル利用の木工旋盤

電気ドリルを利用した簡易型の木工旋盤を作ってみました。直径の小さいスピンドルワークなら問題なく挽くことが出来ます。今回のテーマはホームセンターで売っている材料だけを使って作ること、出来るだけ安く作ることの2点です。その為にはベッドを作らずヘッドストックと芯押し台を作業台に固定する方法でやりました。まず最初に完成した電気ドリル利用の木工旋盤を見てください。ベッドはなくて作業台にクランプで固定する方法です。

ツールレスト(刃物台)

刃物を乗せる台です。ホームセンターで売っている鉄板を使っています。幅40~50mmの物を買ってきますが、長さは1mぐらいなので切断する必要があります。自分で切れなければ、ホームセンターで切ってもらいます。切断の費用は1カット100円ぐらいです。

芯合わせ

芯押し台と主軸は芯が合っている必要があります。同じ軸上で回転させる必要があります。主軸台と芯押し台は横に板を取り付け作業台の側面に沿うようにして位置を決めます。完全に中心軸が合うよう、台の高さと横方向の位置を、板を削って合わせます。

テイルストック(芯押し台)

これも板付きナットを使います。こちらはM12を使っています。2枚の板を台に固定しますが、この時はボルトを通したままやります。ボルトを通さないとスムーズに回らないので必ずボルトを通してから板を固定する必要があります。ボルトの端には回しやすいようにハンドルを取り付けました。ボルトの反対側はグラインダーで丸く尖らせました。ボルトを電動ドリルドライバーに取り付け回しながらグラインダーで削ります。

削ってみる

ワークを取り付けて削ってみました。両側からワークを支えるスピンドルワークです。お皿、お椀などのフェースワークは試してみましたが、振動が大きく出来ませんでしたが、両側から支えるスピンドルワークはかなり大きい直径でも出来ました。235Wの電気ドリルですが結構パワーがあります。削っている所は下の写真をクリックすると動画を見ることが出来ます。

各部の製作

ヘッドストック(主軸台)


まずはドリルを取り付ける台です。殆どの電気ドリルの首の部分はφ43の円形になっています。補助ハンドルを付けるためです。ここを板で締め付け固定、後ろは100mmのホースバンドを半分に切って取り付け固定しました。かなり強力に固定できます。ドリルのチャックには10mmのボルトの頭を切って板付きナットを取り付けます。ワークにはM10の板付きナットをねじ止めします。これで電気ドリルでワークを回すことが出来ます。