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2019年3月10日

スライド丸ノコの調整と冶具の製作 (DeWalt DWS780 305mm)

ゼロクリアランスフェンスの取付

インサートだけでなくフェンスも取り付けます。アルミのフェンスは2段になっており、上側はスライドしますので真ん中に寄せます。そしてアルミのフェンスに12mm厚の合板の板を取り付けクランプします。アルミのフェンスには左右に2個の穴が開いているので、合板を4本のビスで取りつけます。

ゼロクリアランスインサートの製作

DeWaltのスライド丸ノコを使っています。台には黄色いプラスティックのインサートが取り付けられています。この取付穴は横長になっており、板の位置を中央寄りにずらすことで刃との間の隙間をなくすことが出来ます。初期設定では8mmぐらいの隙間があいており、鋸刃を左右45度ぐらい傾けても、インサートに刃が当たらないようにしています。しかし垂直に切ることが殆どなので、鋸刃と下のインサートの間に隙間がない方が切断面にバリが出ずきれいに切れます。今回はこのプラスティックインサートを使わず木の板で自作します。

スライド丸鋸の調整

鋸刃がテーブルフェンスに対して垂直、直角でないと正しい切断が出来ません。これを確認して、ずれている場合は修正します。最初は鋸刃がテーブルに対して垂直になっているかどうかスコヤを当てて確認します。ずれている場合は、このスライド丸鋸では後ろの傾きのロックハンドルを緩めてゼロストップ調整のボルトを回します。スコヤで再確認して完全に垂直になっていることを確認したら、ロックハンドルを締め付けます。

次はフェンスに対して鋸刃が直角になっているかどうかを確認します。まずテーブルを左右に回転させるロックを緩めてテーブルを動かし0度の所に戻します。そうするとカチーンという音がしてクリック点で止まります。このクリック点に入ったことを確認してロックします。そして刃を下げてスコヤを当てます。ずれている場合は、フェンスを動かすのではなく、目盛り板を固定している4本のビスを緩めて目盛り板を左右に動かして直角に合わせます。完全に直角になったら、ビスを締め付け調整完了です。

合板は1枚板ですが、鋸刃で2つに切ります。この鋸刃が通った跡が重要でこれで鋸刃の通る場所が分かるようになります。この合板のフェンスは高いので、集塵ポートに当たるので、一部を切り取りました。

板が完成したらスライド丸鋸にねじ止めして丸鋸で板を切ります。これで木の板と鋸刃の間に隙間のない、ゼロクリアランスインサートの完成です。2枚作っています。

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スライド丸鋸用冶具へ

最後にフェンスとテーブルが直角になっているか、フェンスが一直線か、テーブルが平らかなど確認して調整は完了です。

まずインサートにガムテープを貼り付け、6本のネジを取り外します。インサートを外した後の底には木くずが入っているので、掃除しておきます。必要な板の厚みを確認するため深さを測定し、プラスティックインサートと同じ大きさの木の板を切り出します。インサートを木の板の上にねじ止めします。余分な木の部分をバンドソーで切り落とした後、コロの付いたストレートビットでインサートと同じ形の木の板を切り出します。

このスライド丸鋸の場合はLEDライトで刃の上側から照らし、刃の影をワークの上に投影することで鋸刃がどこを通るか確認することが出来ます。しかしこのゼロクリアランスフェンスがあれば、すみ線のどちら側を切るか簡単に決めることが出来ます。レーザー、LEDなどの場合は、スイッチのON-OFFも必要になりますが、この方法ではワークの位置をフェンスの溝に合わせるだけです。このフェンスの欠点は、フェンスの厚みだけ切幅が減ることです。